湘南新宿ライン
こんにちは、杉さんです
全国的に梅雨前線の動きが活発のようです。
九州地方では記録的な豪雨が観測されているようですが、東京も6月の末からほとんど日照というものがありません。
水不足の心配はしたくありませんが、真夏の強い日差しが待ち遠しく感じられる今日この頃です。
実は以前から気になっていることの一つとして湘南新宿ライン、上野東京ラインという電車があるのですが、それらの電車の中に籠原行きというものがあります。
果たしてすべての乗客の方は籠原という名前の駅がどこにあるのか、理解したうえで電車に乗られているのでしょうか?
湘南新宿ラインが2001年12月に営業を開始してから18年経ち、当初よりは知名度も上がったことだとは思いますが、それでも普段あまり電車に乗り慣れない方の中には戸惑いを感じる方もいらっしゃることではないでしょうか。
本当にこの電車に乗って目的地まで行けるのだろうか、不安を抱きながら電車に乗られている方も結構いらっしゃるのではないかと推察いたします。
今まであまり考えたことがなかったのですが、
籠原ってどこなのか?
この電車に乗って本当に大丈夫なのか?
不安に思う方は案外多いのではないでしょうか?
実は、籠原という駅は夏になるとテレビのニュースや天気予報によく出てくる、日本一暑い埼玉県熊谷市、高崎線熊谷駅の一つ隣りの駅なのです。
ご存知でしたか?
大宮から宇都宮線で小山や宇都宮方面に行かれる方はくれぐれもお乗り間違えにならないよう、気を付けてください。
同じように湘南新宿ライン小金井行きという電車があります。
中央線の小金井、正確には武蔵小金井、もしくは東小金井です。
湘南新宿ライン小金井行き
特に中央線沿線にお住まいの方はくれぐれも気を付けてください。
この電車の名前と行き先にどこかトリックがあると思いませんか?
中華街で美味しいものを召し上がってホロ酔い意気分で上機嫌のお父さん。
東京都小金井市のご自宅まで少々距離があります。
横浜駅のホームで待つこと5分、到着した電車は湘南新宿ライン小金井行きです。
「しめた、小金井まで直通じゃないか!
おまけにグリーン車までついている、
今日はついているぞ!
この電車、新宿を経由して中央線直通で武蔵小金井まで行ってくれる。
東京駅での乗り換えをしなくてすむ。
いやあこんなにも便利になったものだ、有難い。」
そのように錯覚をするのは何もお父さんだけではないことだと思います。
横浜から東急東横線に乗れば、西武池袋線や東武東上線の沿線まで乗り換えなしで行けるのですから、そのような錯覚は決して不思議なことではありません。
余談ですが、小生の鉄オタ友人の一人が、こともあろうに特急あずさ号が西武新宿に到着するものだと思い込んでいるようでした。
鉄オタ人間でもこの通りです。
ことほど左様にこの手のトンチンカンは語り始めたら枚挙に暇がありません。
話を湘南新宿ライン小金井行きに戻しましょう。
お父さんは空席が目立つグリーン車の座席を独り占め、
美人のグリーンカーテンダントさんに促されて缶チューハイとおつまみ一品をゲット、
もうすっかり有頂天です。
武蔵小杉を過ぎて車窓を飛び交う多摩川鉄橋からの夜景を眺めているうち、いつしか深い眠りに陥ります。
車掌さんに揺り起こされて目が覚めたお父さんは普段見慣れない光景に違和感を覚えます。
お父さん 「あれ!ここは小金井じゃないの?」
車掌さん 「はい、間違えなく小金井ですが・・・・。」
車掌さんとの対話が進むにつれ、お父さんの酔いは急速に覚めてゆきます。
体全体から血の気が引いてゆきます。
中央線の武蔵小金井と宇都宮線の小金井との違いにようやく気が付き、JR東日本さんにクレームをつけたところでそれはもう後の祭りです。
深夜11時過上り上り大宮行きの最終電車にも乗車することが出来ませんでした。
翌朝は大阪への出張、準備が全く出来ておらず地元のホテル泊まりというわけにはいきません。
お父さんは栃木県の小金井駅前からご自宅のある東京都小金井市まで、タクシーで帰るしかありません。
その月の昼食代、交際費がすべてタクシー代に化けてしまったことは言うまでもありません。
30年で事故件数は半減
国土交通省の調査報告書によれば、全国の鉄道事故件数は昭和63に1468件だったものが、平成29年には665件まで減少しています。つまり、30年で半減したということです。
これは線路の立体化や駅のホームの安全防護柵の設置など、インフラの充実化などが主な要因であるとの報告がされています。
しかしそれ以上に、運行基準の見直しやそれらの周知徹底であるとか、そして何よりも携わる人たちの安全に対する意識の高揚などの人的なものが最大の要因であることを忘れてはなりません。
列車ダイヤの乱れは3倍に!
事故件数が半減した半面、事故にはカウントされない、列車の運休や遅延の原因となる「輸送障害」というものの件数が大幅に増加していることも同時に報告されています。
昭和63年に1883件であったものが30年後の平成29年に5846件、3.10倍とのことです。
これらは従来では見過されていた事象に対しての取り組みが、より慎重に、より厳格になったことで事故件数が減少したことの代償として現れたことと報告されています。
風水害や積雪、地震などの自然災害や、踏切内の異常警報や、線路内への人の侵入などが該当します。
そしてもう一つの大きな要因として、異なる鉄道会社や路線を跨っての相互乗り入れというものが考えられます。
冒頭に申し上げた湘南新宿ラインや上野東京ラインなどを筆頭に、関東・関西を中心に多く運行されています。
東急東横線の線路を西武池袋線や東武東上線の電車が走る光景は、小生が幼少の頃では考えられないことでした。
小生などは電車の中から、車窓からの風景や、すれ違う電車や機関車を眺めながら、ただただ楽しんでいるだけです。
時には昼間から缶ビールやワンカップ大関を飲んだりしながら。
しかしその陰では、私たち乗客や沿線住民の安全や、貴重な時間を必死で守っている多くの人達の努力を見逃してはならないものです。
日本の鉄道が、世界中のどこの国のものよりも信頼性が高いものであることを改めて誇りに思うものです。
2019年7月吉日